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  • 執筆者の写真奥平智之

ビタミンD欠乏は、「炎症体質」の一因に:「炎症型テケジョ」は、ビタミンDの適正化を

更新日:2021年8月17日


ビタミンDには、抗炎症作用があるため、慢性的なビタミンD欠乏状態では、炎症をひきおこしやすくなります。

慢性的な炎症は、からだの小さな火事です。胃腸の粘膜の炎症、花粉症がひどい時などは炎症です。

炎症があると、組織における鉄の利用や、腸管における鉄の吸収が低下してしまいます。

これを「炎症による機能的な鉄欠乏」と言います。

炎症があると、鉄欠乏女子(テケジョ) の治療は時間がかかるようになります。

炎症を伴うケースでは、鉄サプリの積極的な服用は控える必要があるため、「炎症型テケジョ」と注意喚起しています。


炎症を減らすのに、ビタミンD欠乏の適正化は大切です。


ビタミンD は、炎症性サイトカインの産生を調節し、炎症性細胞の増殖を阻害することにより、免疫/炎症システムの調節において重要な役割を果たします。


アテローム性動脈硬化症関連の心血管疾患、喘息、炎症性腸疾患、慢性腎臓病、非アルコール性脂肪肝疾患などの慢性炎症性疾患は、抗炎症ビタミンの需要が増えるためだと考えられますが、ビタミンDレベルが低い傾向にあります。

炎症性細胞、主にマクロファージとTリンパ球は、アテローム性動脈硬化症に関連する心血管疾患の進行に非常に重要な、アテローム性動脈硬化症の病変に広範囲の炎症性サイトカインを産生します。


また、ビタミンD欠乏症は、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患の患者によく見られます。


さらに、ビタミンDの補給は、肥満の子供のインスリン抵抗性を低下させることがわかっています。(Kelishadi, R., et al.(2014). Effects of vitamin D supplementation on insulin resistance and cardiometabolic risk factors in children with metabolic syndrome: a triple-masked controlled trial. Jornal de pediatria, 90(1), 28-34.)


ビタミンDの代謝酵素CYP27B1 と ビタミンD受容体 は、人体の免疫・炎症系に関与する細胞で発現しています。

ビタミンDは、「天然の小胞体ストレス緩和剤」です。小胞体ストレスとは、タンパク質合成過程の不具合で生じた変性タンパク質(不良品タンパク質)が蓄積することにより引き起こされる状態です。アルツハイマー病などの神経性疾患や糖尿病との関りが指摘されています。


Yin, K., et al.(2014). Vitamin D and inflammatory diseases. Journal of inflammation research, 7, 69.


●まとめ

抗炎症対策は、ビタミンDの適正化から




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栄養型うつ うつぬけ うつよけ 鉄欠乏女子(テケジョ) 


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「メンタルヘルスは食事から」 日本栄養精神医学研究会 奥平智之 作成



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