ビタミンD(太陽ビタミン)は、欠乏や不足している現状を鑑みると、コロナ禍において極めて重要なビタミンと言えます。免疫調整ビタミン、抗炎症ビタミンです。
SARS-COV2は、ACE2にくっついて、ACE2をダウンレギュレーション。その結果、アンギオテンシンⅡが増え、組織障害につながります。
しかし、ビタミンDは、ACE2の発現を増やし(アップレギュレーション)、アンジオテンシンIIからアンジオテンシン(1,7)への変換を増やすことで、組織を保護します。
ACE2は、肺損傷を引き起こす炎症促進作用のあるアンギオテンシンⅡを抑制することで、肺の炎症を抑えることが示されており、さらにACE阻害薬やARBにより炎症を抑えることも報告されています(Circulation. 2005 May 24;111(20):2605-10, N Engl J Med. 2020 Mar 17)
ビタミンDの補充は、COVIDに感染した患者のレニンの放出を抑制することにより、アンジオテンシIIの蓄積を防ぎ、 ACE2の炎症誘発活性を低下させ、急性呼吸窮迫症候群、心筋炎、または心臓損傷のリスクを軽減します。
Mercola, J., et al.(2020). Evidence regarding vitamin D and risk of COVID-19 and its severity. Nutrients, 12(11), 3361.
英国Norfolk and Norwich 大学病院のRanu Baral氏らは、高血圧治療などでACE阻害薬やARBを使用していた人と、レニン・アンジオテンシン系の阻害薬を使っていない人で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症した場合のアウトカムに差があるかどうかを検討した52件の研究を対象とする系統的レビューとメタアナリシスを行った。両薬の使用者に死亡数や重症化のリスク増加は見られず、逆にリスク減少が示唆されたと報告した。結果は2021年3月31日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202104/569979.html
●新型コロナ感染対策における 「ビタミンD」の3つの作用
①免疫調整作用:抗菌ペプチド(カテリシジン・ディフェンシン)の産生を促進
②抗炎症作用:炎症性サイトカイン抑制、サイトカインストームの抑制
③レニン・アンギオテンシン系調整作用:レニンを抑制することで、アンギオテンシンⅡを減らすことで組織障害を抑制。ACE2を増やすことで、組織保護につながります。
●高齢者
皮膚におけるビタミンDの生成能力が大きく低下します。
日本栄養精神医学研究会 奥平智之
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