ストレスで必要量が増えるビタミンB1 :Bタンパク欠乏うつ：あなたも隠れビタミンB1欠乏？

更新日：2021年5月13日

ストレス、風邪（感染）による発熱などによる消耗性疾患、激しい運動、アルコール多飲、加齢、妊婦、そして、糖質過多の生活があると、必要量は大きく増えます。

食事では、甘いものや炭水化物の取りすぎ、お酒の飲みすぎの人は注意！

糖尿病の人も！

無気力・集中力の低下・倦怠感・食欲不振などのうつ状態、音に過敏、記憶力低下、めまい・ふらつき、手足のしびれ、肩こりなどは、ビタミンB1欠乏の症状です。

ビタミンB１欠乏は、ミトコンドリアにおけるATP産生の低下と酸化ストレスの増加をもたらします。Butterworth RF. Thiamin deficiency and brain disorders. Nutr Res Rev (2003) 16:277–84. 10.1079/NRR200367

脳や神経の働きに重要なビタミンです。脳のビタミンB1の需要は高いのです。

そして、皮膚や粘膜にも大切

豚肉、赤身肉、うなぎ、大豆などに豊富です。

糖質の代謝に、多くのビタミンB1が使われます。

ニンニクや玉ねぎに含まれるアリシンと一緒にとると、吸収率が上昇します。

胃腸が弱っている時は、吸収率が低下します。

ビタミンB1の半減期はわずか9〜18日です。

ビタミンB1が豊富な組織は骨格筋、心臓、肝臓、腎臓、脳です。

現代人は裕福になりましたが、カロリーが足りているのに、ビタミンB１不足の人がいます。

子宮内でのアルコールの曝露は、妊娠中の胎児のビタミンB1欠乏症および自閉症スペクトラムのリスクの増加につながる可能性があります。Aronson M, et al.Attention deficits and autistic spectrum problems in children exposed to alcohol during gestation: a follow-up study. Dev Med Child Neurol (1997) 39:583–7.

ビタミンB1欠乏の母親によって育てられたラットの子を対象に実施された研究は、子孫が自閉症スペクトラム症状と一致する行動異常を示しました。Mahmood S, et al. Effect of dietary thiamin deficiency on intestinal functions in rats. Am J Clin Nutr (1984) 40:226–34.

多くの研究で、成人のビタミンB1レベルとうつ病の症状との間に逆相関があることを示しています。1,500人を超える中国人高齢者（50〜70歳）を対象とした横断研究では、赤血球ビタミンB1のレベルが低い被験者がより重度のうつ病の症状を示したことが示されました。Zhang G,et al. Thiamine nutritional status and depressive symptoms are inversely associated among older Chinese adults. J Nutr (2013) 143:53–8.

ビタミンB1欠乏症の初期の症状は、症状だけで直接診断できるほど特徴的ではありません。食欲不振、吐き気、脱力感、無関心、倦怠感、刺激、睡眠障害、食欲不振、および腹部不快感があります。Fattal-Valevski A. Thiamine (vitamin B1). J Evidence-Based Compl Alt Med (2011) 16:12–20.

ビタミンB欠乏うつ（ビタミンBタンパク欠乏うつ）に注意しましょう。

Dhir, S., et al (2019). Neurological, psychiatric, and biochemical aspects of thiamine deficiency in children and adults. Frontiers in psychiatry, 10, 207.

☘️まとめ

お腹いっぱいたべてカロリーが足りていても糖質中心の食生活では、ビタミンB1などのB群が不足することあります。　　

不足すると、「うつ症状」を呈することがあります。

ストレス、発熱、加齢などで、必要量は増えます。

⇨「#Bタンパク欠乏うつ」に注意。

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