腹部不快感、下痢、腹部膨満、お腹の過剰なガスは、ありませんか?
大腸には細菌が沢山住んでいるのに比べて、小腸では本来は、ほとんど生息していません。
小腸上部では、胃酸が細菌の過剰な増殖を防いでいます。そのため、慢性的な制酸剤は、小腸内の細菌増殖SIBOのリスクになります。
また、小腸では、胆汁酸と膵臓内の酵素が細菌の過剰な増殖を防いでいます。
そして、小腸下部では、回盲弁により小腸と結腸が区別され、大腸にある沢山の菌が小腸に流れ込まないようにしています。
腸の内容物の動きが遅くなったり、1カ所にたまる状態が生じると、腸において細菌が異常に増殖します。
腸が波打つように動く腸の蠕動(ぜんどう)運動は、腸管の環状筋および縦走筋を支配している腸管神経叢(アウエルバッハ神経叢とマイスナー神経叢)が行っています。
刺激系下剤の長期大量使用、身体を動かさないこと、慢性的な過度のストレス状態(交感神経の過緊張、慢性的な睡眠不足)、糖尿病、甲状腺機能低下症などでも蠕動運動が緩慢になり、細菌の過剰増殖を引き起こす可能性が考えられます。
夜中に副交感神経が優位になると、腸は収縮し、それによって蠕動運動が起こります。
しかし、慢性的な過度のストレスや不眠、糖質過多による血糖調節障害などでで、自律神経のバランスが乱れていると、腸の拡張、収縮のバランスも乱れてしまいます。
小腸内で増えすぎた腸内細菌が、糖質やビタミンB群などの栄養素を消費するため、摂取カロリーの減少やビタミンB群の欠乏が生じることがあります。
また腸内細菌は、消化を助けるために肝臓が分泌する胆汁酸塩も分解します。
胆汁酸塩が少なくなると、ビタミンDや脂質などの栄養素が吸収しにくくなったり、下痢が生じます。
SIBOでは、小腸内の有害菌がガスをたくさん出すので、お腹が張ったりします。長期に続くと小腸粘膜に負担がかかります。長期的には、リーカーガット(腸もれ、腸の微細な慢性炎症)になるリスクが高まります。これは、体の炎症、リーキーブレインになるリスクにもつながります。
腹筋をつけるような軽い運動を日常生活に取り入れるするのもいいでしょう。
お菓子やジュースなど、糖質により腸内細菌の異常増殖が速くなるため、脂質が豊富で、小麦なども含め糖質をあまり含まない食事に変更する必要があります。
💛ホームページ https://www.dr-okudaira.com に登録されている方に、Dr.奥平の栄養通信を予定しております。
Comments