カロリー不足では、せっかく摂ったタンパク質も有効に使えないのです。
タンパク質が、単に『エネルギー源』として、『消費』に回されてしまうからです。
カロリー不足だと、筋肉も分解されてエネルギー消費に動員されてしましまいます。筋肉が減ると血糖調節も不利になります。
胃腸が弱く食べれない人は、まずは必要なカロリーをお米やオイルなどでしっかり確保。
日常生活の中でカロリー計算は要りませんが、ある程度、量を食べていないと、タンパク質が機能的に使えず、タンパク質がもったいない。
カロリーが足りていれば、摂取タンパク質由来の窒素は筋タンパク同化に用いられ、BUN(尿素窒素)として血中に現れる量は多くなってしまうことはありません。
一方、タンパク質やビタミンB群が不足して、タンパク質代謝が低下すると、BUN(尿素窒素)は低くなります。
BUN一けたは、赤信号。
明らかなカロリー不足の人は、食べたタンパク質や自分の筋肉を壊してエネルギーを確保するので、BUNは上昇。
BUNが一見よさそうな値でも、低下因子であるタンパク質やB群の不足と、上昇因子としての明らかなカロリー不足。
これら両方が伴っている方が高齢者などで多いです。
高齢者では、筋肉の血流が低下していたり、アミノ酸の吸収や利用といった同化効率が低下しているため、一般成人より、より多くのタンパク質を摂取することが推奨されています。
きちんと使えるタンパク質を確保することは、筋力低下、フレイル(虚弱)予防になります。
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奥平智之
日本栄養精神医学研究会 会長
医療法人 山口病院 副院長
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