「隠れビタミンD欠乏」「隠れビタミンD不足」の人はたくさんいます。
ビタミンD欠乏は、骨がもろくなったりするだけでなく、「免疫力の低下」につながります。
また、ビタミンD欠乏は、うつ状態、認知機能の低下、アレルギー、特定のがんなどのリスクにも関係してきます。
ビタミンDの血中濃度(=25-ヒドロキシビタミンD)は、
20ng/mL未満が「欠乏」
30ng/mL未満が「不足」 の状態です。
この50歳以上の日本人女性を対象とした試験では、5割の人が欠乏。
9割の人が不足という結果でした。
ビタミンDの血中濃度、ほとんどの人が血液検査でチェックしていないので、多くの人が「隠れビタミンD不足」を見逃されています。
ビタミンDは、日にあたらないと皮膚でビタミンDをつくることができません。食べ物では、サケに豊富です。
こちらの試験は、日本人の女性コホートにおいて、25-ヒドロキシビタミンD(25 (OH) ビタミンD)が15年間の骨折リスクと関連しているかどうかを調べたものです。
方法
ベースライン調査で50歳以上の地域在住の女性1437人のうち、1236人が15年間の追跡期間中の骨折に関する情報を提供しました。
結果
15年間で、269(224の非椎骨、149の脆弱性)骨折イベントが確認されました。
25ヒドロキシビタミンDレベルが20 ng/mL以上の地域在住の女性は、20 ng/mL以上と比較して、5年間で非脊椎性および脆弱性骨折のリスクが高いという結果でした。
Tamaki, J., et al. Total 25-hydroxyvitamin D levels predict fracture risk: results from the 15-year follow-up of the Japanese Population-based Osteoporosis (JPOS) Cohort Study. Osteoporosis International, 2017;28(6), 1903-1913.
《ビタミンDは免疫に大切》
ビタミンD受容体は細胞の増殖と分化を調節します。そして、ビタミンDは、ウイルスなどに対して、抗菌的な役割を果たします。
ビタミンDは免疫系に非常に重要で、ビタミンD受容体は単球や活性化T 細胞やB細胞を含むいくつかの白血球で発現します。
Watkins, R. R., et al. An update on the association of vitamin D deficiency with common infectious diseases. Canadian journal of physiology and pharmacology, 2015;93(5): 363-368.
ビタミンDは、カテリシジンやデフェンシンといった「抗菌タンパク」の生成を促進し、粘膜の防御を強化してくれます。
隠れビタミンD不足を解消するには、①日光にあたる、②Dが豊富な食事をすることが大切です。
日本栄養精神医学研究会 資料 奥平 智之
イラスト:「血液栄養解析を活用!うつぬけ食事術」
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「メンタルヘルスは食事から」 日本栄養精神医学研究会 奥平智之 作成
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