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執筆者の写真奥平智之

呑気症(どんきしょう)に対する漢方薬

呑気症とは知らないうちに大量の空気を飲み込んでしまい、ゲップや腹部膨満感などの症状が現れます。


呑気症 は、漢方医学では、“気滞(きたい)”との関連が深いと考えます。


気滞 とは、主に精神的なストレスによって気がうまく流れなくなり、身体の中でとどこおっている状態のことです。


とどこおりのある場所によってさまざまな症状が現れますが、典型的な症状に、のどのつかえ、ゲップ、胸や腹の張り、おなら、食欲不振、下痢や便秘、不安、憂鬱、イライラなどがあります。


① 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

気滞に対する代表的な処方です。

喉のつまりがみられることがあります。


② 加味逍遥散(かみしょうようさん)

疲れやすい、肩こり、イライラ、頭痛、めまい、便秘などの症状があるときに用いられます。更年期障害や生理不順、冷え性など、女性の精神神経症状に使用されることが多いです。


③ 酸棗仁湯(さんそうにんとう)

心身の疲れによる不眠、精神不安や神経過敏、めまい、手足のほてり、寝汗、頭痛などの症状があるときに用いられます。


④ 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

手足がだるい、食欲不振、気力の低下、顔色が悪い、冷たい飲食物より温かいものを好むといった症状がある人に用いられます。また、風邪が長引いて、微熱、悪寒、咳、だるさなどの症状が続くものの、病院では特に異常が認められないようなときにも有効とされています。


⑤ 六君子湯(りっくんしとう)

胃腸が弱い、食欲不振、疲れやすい、貧血、手足が冷える、みぞおちの膨満感、胃がポチャポチャするなどの症状がある人に用いられます。




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